そして扉が閉ざされた(岡嶋二人)感想

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取っ付きやすさ:
トリック:
ストーリー:

12月になり一気に寒くなってきた。今年の冬は例年より寒いらしいと言われていたが、ほんとにその通りとなってしまった。

3年ぶりに毛布を引っ張り出してきた。頼るまでもないと思っていただけに、ちょっとくやしい。

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作品紹介

目が醒めると、そこは密室だった……という理不尽な状況で始まりまる今作。集められた四人は、互いに面識のある男女。

何故こんなことになったのか?という推考から始まり、それが過去に起きた共通の友人の死に繋がり、その不可解な死の推考が始まる。

と、ストーリーはざっとこんな感じ。刊行が1987年なので、だいたい35歳くらいの世代。

書籍情報

           
タイトルそして扉が閉ざされた 新装版
著者岡嶋 二人
出版社講談社
発売日2021年02月16日
商品説明富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。その三ヵ月後、彼女の遊び仲間だった男女四人が、地下にある核シェルターに閉じ込められてしまう。脱出を試みる四人は、精神的に追い詰められながらも、事故の真相に迫るべく推理を働かせる。遂にたどりついた想定外の結末とは?著者随一の本格推理小説。
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感想(少しネタバレあり)

登場する人物たちがかなりの曲者揃いで、思わず「こいつもう黙れよ」と思う事もありつつ、最後まで読めば良い作品だった。

評価されているのは、やはりストーリーにあるのかと思う。

面白いと思ったのは、登場人物は密室状態にいるのに、解明すべき事件自体は密室状態では無く、しかしながら、密室の醍醐味の一つである「疑心暗鬼」が上手く描かれている点。

こうなったのは誰のせい?と周囲に敵意を向けながらも、密室状態から脱出するために共闘しなければならない。

友人殺しの犯人を探しながら、脱出方法も考えなければならないという状況は、正にクローズド・サークルそのもの。

そして、異なる時と舞台を結び擬似的なクローズド・サークルを創り出したアイデアは素晴らしいの一言!すごい。

もちろん肝である物語の結末は驚くこと間違いなし。キャラクター各々が自身の正義に基づき行動した結果、起きた事件の犯人は……?

是非一読を。

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