赤い森(折原一)感想

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折原一著『赤い森』を読了した。この人の作品は雰囲気が独特でなんとも言えない狂気を感じるが、でこれも例に漏れず。森の中に佇む曰く付きの山荘を舞台にした、いかにもホラーな雰囲気は夏休みにうってつけだ。今はゴリゴリの冬だが。

書籍情報

           
タイトル赤い森
著者折原一
出版社祥伝社
発売日2013年07月
商品説明「あの家で何が起こったのか、実際のところ、誰も知らないんだ」樹海の入り口に立つ民宿の主人は、客の反応を窺いながら満足げにうなずいた。森の奥深くにある山荘で起こったといわれる一家惨殺事件。その真相を知ろうと足を踏み入れた者が遺した「遭難記」。謎に惹かれ、また新たな若者が森の奥へと招かれたー。迷いと惑い、恐怖が錯綜する、驚愕のダークミステリー!
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目次

作品紹介

著者の「樹海シリーズ」と呼ばれる作品群に新たに書き下ろした「赤い森」を加えた三部構成となっている。折原一はかなりハイペース且つ多くの作品を生み出しているが、その中でも比較的新しめの作品。

著者の作家でデビューが1988年とのことで、自分が生まれた時から作家として活動しづつけている。35年。すごい。

感想(少しネタバレあり)

折原一と言えば叙述トリック。しかし残念だが、本作においては、自分の予想を超えてくる面白さはなかったというのが正直な感想。

しかしながら章を追う毎に真相が分からなくなってくる、読者の不安を煽る構成は秀逸であり、著者らしい暗く歪な世界観を存分に味わえる作品だろう。

面白いか面白くないかで言うなら、面白い作品であると思うが、折原一の作品としての物足り感はやっぱり否めないか……という印象。

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