カラスの親指 by rule of CROW’s thumb(道尾秀介)感想

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道尾秀介著「カラスの親指」を読了。

著者の作品で有名なのは「向日葵の~」だと思うが、正直なところ自分にはハマらなかった。

昔ならこの人の作品はもう無理!って感じだったが、流石に歳食って先入観がなくなったので、ようやく手に取ることができるようになった。やはり一作品だけで作風は分からないと思う。

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作品紹介

第62回日本推理作家協会賞を受賞してたり、直木賞候補になったりと勲章が多い本作。2012年には実写映画化もされておりこのタイトルを知っている人は多いはず。

映画化されるんだから原作は間違いなく面白いよね、うん。

書籍情報

           
タイトルカラスの親指 by rule of CROW’s thumb
著者道尾 秀介
出版社講談社
発売日2011年07月
商品説明人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。「このミス」常連、各文学賞総なめの文学界の若きトップランナー、最初の直木賞ノミネート作品。第62回日本推理作家協会賞受賞作。
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感想(少しネタバレあり)

疾走感がありテンポ良く進むストーリー、ラストの意外性、ところどころで挟まれるシュールなギャグ。文句なく面白い作品だ。これは映画化されるのも頷ける。

ミステリーファンだけでなく、他ジャンルを好む人や普段本を読まない人でも楽しめるのではないだろうか。

個人的に、ハッピーエンドを迎えるなら犠牲者なんか出ない方がいい、疑似家族という要素を持っているなら尚更一人も欠けてはいけないと思っているので、しっかり犠牲者(?)についてフォローを入れてくれたのが高ポイント。

いくらミステリーとは言え、仲良く家族しているのを見せられた上で(しかも集まった経緯は悲惨だ)他殺されたりすると気分が悪くなるので、著者の計らいがありがたかった。

本格ミステリ好きの方は清涼剤としてどうぞ。

そうじゃない方には文句なくおすすめだ。

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