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密閉教室(法月綸太郎)感想

作品紹介 タイトルに教室ついているとおり、ある学校で起きた生徒の怪死をその同級生である工藤順也を通して追っていくストーリーてい。作中のキャラクタ達からも、法月綸太郎の処女作という所からも年齢相応の勢いを感じられる作品で、推理小説としては比較的読みやすい作品であると思う。 すごい話が飛ぶけど、高校までの教室は教室感あったけど、大学は全然そんなことないよね。不思議だね。そもそも自分の教室とかないし、そりゃあそうなのかもだけど。 感想(少しネタバレあり) 個人的に良かった点を挙げるなら、この作品のメインとも言える「教室から消えた机と椅子の謎」のロジックだろう。わざわざ1クラス分の机と椅子を他の場所に移動した理由は最後まで読めば納得できるし、同時に良くこんなに大がかりな事を考えついたなあと感嘆。 しかし、事件の犯人が二転三転したせいか、見事な真相隠しが読者の意識から離れてしまう感があるのがやや残念。また、人死にの犯人自体とトリックの創造者が別になっている点も気になる。 欲を言えば、一つの事件が起きてから解決に向かうまで一人の人物の意志によって完遂させて欲しかった。どう
やまぐろ 2 min ❤️

当ブログが開設されてから2年が経過しました。

タイトルのままですが、このブログが開設されてから2年が経過しました。過去に同ドメインでやっていた頃よりは投稿頻度が減って、ジャンルもバラバラな雑記になっていますが、なんだかんだ続いているのは雑記ならではの気楽さなのかなと思います。 このブログのもともとのコンセプトと現状 実は言うと、読んだ本の感想を上げ続けることを目的としてスタートしています。もともと同ドメインでやっていた原型のブログが書評だったので、その流れをそのまま組むつもりでした。 ですが、学生の頃と比べプライベートでやることが増え、生きるために仕事に次巻を多く使った結果、本を読む時間が減っていき、読書感想以外の記事が増えていきました。有給消化進まない。 なので、思いついたまま適当に文章を書く、みたいなスタイルとし、ガジェット紹介だったりITネタみたいのが徐々に増えていった感じです。 とはいえ、140投稿していてそのうち60投稿ほどが本に関わるものなので、割合としてはまだまだ本が大半を占めている、みたいな状態ではあります。 昨年との変化 昨年にもこん
やまぐろ 4 min ❤️

ねじれた家(アガサ・クリスティ)感想

作品紹介 「そして誰もいなくなった」で有名なアガサクリスティの著書の中では、やや知名度的に劣る印象はあるものの、1949年の刊行から世界中で読まれている本作。 そして誰も~は王道的なクローズドサークル、次々と起こる連続殺人で息つく間もないテンポの良い展開が見どころだったが、「ねじれた家」は第一の殺人(とは言っても表向きには事故とかに見えなくもない)から物語が始まり、次の事件が起きるまでに長くの時間を要し、その分、人物像にスポットが当たるのが見どころだろう。 感想(少しネタバレあり) そこで語られるのは裏表紙でも紹介されている、ねじれた家のねじれた人物たちの人物像。その家に関わる人間全てが汚れていて、なんとなく怪しい。誰が犯人でも驚かない。資産家の父を殺害する理由は家族誰にもありそうな……とまさに先が読みづらい展開となっている。 なんせ、物語後半までは次の事件も起きず主人公である男がひたすら家族の考察をしているだけなのだ。その考察を受ける読者は、もちろん物語を理解するうえで男の情報が頼りになるし、男が行動してくれないと新たな情報を得ることができない。 正直な所「
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あなたのメールアドレスは大丈夫?自分の情報がダークウェブに流出しているか調べる方法と対策

インターネットが一般家庭に普及し始めてから30年ほど、スマートフォンにより自宅以外でも快適にインターネットできるようになってから10年ほど経過している現代において、メールアドレスは最も一般的なアカウントとして認知されているでしょう。 通販サービスにしても、動画サービスにしても、その他のWebサービスにしても、メールアドレスをキーとした非常に多く、人によってはメールアドレスを複数使い分けている方もいるかと思います。 そんなメールアドレスですが、我々ユーザの知らないうちに、世界に流出している恐れがあります。しかも、アドレスだけでなくパスワードも併せて。 今回は自身のメールアドレス情報がダークウェブに流出していないかを確認する方法について紹介していきます。 gmail(Googleアカウント)の場合 Googleアカウントの場合、アカウントの管理ページからチェックすることができます。また、Googleアカウントについてはパスワードの使い回しや、流出した可能性があるパスワードのチェックも可能です。 ①「Googleアカウント」
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水車館の殺人(綾辻行人)感想

作品紹介 綾辻行人氏の通称「館シリーズ」の二作目となる本作。シチュエーションの細かいところはもちろん異なるものの、今作においても、前作「十角館の殺人」に続きクローズドサークルが基盤となっている。 今作の面白い所は、過去に起きた事件の解決を基本線にストーリーが進行していく点であり、作中の「現在」より一年前に起きた事件の際に「水車館」に居合わせたメンバーが集結し、そこに前作に登場したキャラクタを加え、過去の考察をしていく流れとなっている。 感想(少しネタバレあり) ストーリー中盤くらいまではひたすら過去を追っている風で進んでいき、中盤以降になってくると過去と現在が一気に近づく。ラストではピタリと重なるようになっており、このハマった感はお見事。 また、綾辻氏が後書きで記していたように、ある程度情報が与えられ推理はできるが、決して確信を得られるまではいかない。ミステリファンの方ならいろいろ想像を働かせながら楽しく読み進めることができる構成となっている。 万一途中でなんとなく分かってしまった人でもしっかり驚ける結末を用意してくれているし、読み手はもちろん、犯人すら手のひ
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クリムゾンの迷宮(貴志祐介)感想

作品紹介 今までミステリーばかり紹介してきたこのブログでは珍しく「ガチガチ」なホラー作品。思い返してみるとホラー的な作品は結構紹介しているような気もするが、基本はミステリーにカテゴライズされていた作品が多かった訳で。 そんなわけだが、私自身ミステリやらホラーのジャンルの括りがイマイチ分からなかったりするので、これからは大雑把に振っていこうと思う。 まあ、そんなことはさておき。 本作はバトルロワイヤルもの、とでも言えばいいんだろうか、とにかく、極限状態の中で最後まで生き残ることを目標として参加者が協力したりだまし合ったりする話である。 映画やら漫画やらでよく見かけるシチュエーションではあるが、そこは「黒い家」でホラー大賞を受賞した著者の筆力。 作中に登場するゲームブック(多分自分の世代がギリギリ知っているレベル)の内容にあたかも沿ったかのように進行させるアイデア、生々しい人物描写はとってもホラーであり、緊張感抜群。ありきたりじゃ終わらない。 感想(少しネタバレあり) 読んでいるときは「面白い!」、読み終えれば「面白かった!」、娯楽小説はこうあるべきという
やまぐろ 1 min ❤️

ダレカガナカニイル(井上夢人)感想

作品紹介 著者が、徳山諄一とのコンビである岡嶋二人として『クラインの壺』を発表したのち、ソロデビューを果たしたのがこの作品だ。 いやにホラーテイストを感じるタイトルだが、少し読み始めるとこのタイトルが”どストレート”である事にすぐ気がつく、いかにも井上夢人らしいSF要素が盛り込まれたミステリーになっている。 なんかタイトルでこれを思い出したのは内緒の話↓ 「やっぱり…、嘘だったんじゃないですか…、中に誰もいませんよ」 感想(少しネタバレあり) 新興宗教団体の警備にあたることとなった男を視点に物語は展開していくのだが、この男がことごとく運がない。 なんせ、ただでさえ面倒な職場に飛ばされたその日のうちに、警備していた団体で謎の火災が起き、警備の依頼人である教祖が死亡し、結果として自身はクビである。 そして更に、この火災事件をきっかけに「見知らぬ女性の意識」が男に内在してしまうという、まさに踏んだり蹴ったりな状況に見舞われてしまう。 男は当然その状況に混乱し、「自分は狂ってしまった」と嘆くが、対する女性側は結構楽観的だったりするのが読んでいて面白い。
やまぐろ 1 min ❤️