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人形館の殺人(綾辻行人)感想

作品紹介 十角館、水車館、迷路館とこれまでシリーズ三作を読んできたが、今作人形館はこれらの作品とは毛色が違う印象。館シリーズはいづれもとっつきやすさみたいなものがあったが、今作はそうじゃないかも知れない。 もともと「人形館」を所持していた男が自殺し、男の息子である飛龍想一が父の遺した「人形館」に引っ越してくる所からこの物語は始まる。 いままでのシリーズにおいても、もとの所有者が亡くなったことで「×××の館」に関わることが多かったので、これまでシリーズを読んできている方なら、またか、と頷くに違いない。しかし、そこで起きることは、これまでの館シリーズとは大きく志向が変わっている。 シンプルに読みやすい、面白い!と他の人に勧めるのであれば、まあ前作たちなのかなと。 感想(少しネタバレあり) 前作までの館における連続殺人事件は言わば復讐劇。抑えきれなくなった憎悪が惨事の引き金となった訳で、それ故計画も緻密に練られており、事件現場一つとっても見所があった。 それに加え展開も早く、読む者を虜にする勢いがシリーズのウリだった。しかし今作で起きる事件では、上記のような魅力
やまぐろ 2 min ❤️

龍神の雨(道尾秀介)感想

感想(少しネタバレあり) 実を言うと、代表作『向日葵の咲かない夏』を読んだとき、面白さよりも気持ち悪さが上回ってしまい、以来道尾秀介の作品には悪いイメージが付いてしまっていた。 一度定着した印象というものは悪いものほど中々拭い去る事ができず、結局「向日葵の咲かない夏」を読んでから著者の他作を手に取るまで早数年経ってしまった訳である。 しかし本作に込められたメッセージもあって、これまで代表作しか手にとっていないのにも関わらず「この人の作品は自分に合わない」と勝手に憶測していたことを少し反省することとなった。 「龍神の雨」は純粋に面白いし、テーマもしっかりしている作品だったからだ。 道尾秀介は、この作品のテーマとして運命を、モチーフとして龍を用いている。巻末の解説によれば、インタビューでこう答えているそうだ。 運命というのは、誰もその姿を実際に見たことはなく、巨大で荒々しい。それが龍というものによく似ていると気づいたとき、龍をモチーフに使おうと考えたんです。 人が創り出した想像上の生き物である龍と、人の運命が似ていると。独特な考えかも知れないが、本作を読み終えた
やまぐろ 3 min ❤️

SESで働いて10年経ったので、これまでを振り返る

文系からIT企業に入社して早10年経ったので、ここいらで一旦これまでを振り返っていこうと思います。 正直なところなんも面白いもんじゃありませんが、これからSES企業に入る方だったり、同じくSESとして働いている方にとっては、参考になる部分、共感できる部分があるかも知れません。 IT企業に入ろうとした経緯 学生〜フリーター時代にやってたこと 文系の大学に通っていた学生の頃から、このブログと同じWordPressを触っていたのが大きかった気がしてます。当時からphpやJavaScriptはある程度読め、カスタマイズもできる状態ではありました。ただ、当時はブログ書いてるのが楽しかったというのがメインで運用していたので、進路としては考えていなく、就活では別業界を受けていました。が、全然上手くいかず。。。 その後、進路未定で大学を卒業し、2年ほどフリーターをやることに。この頃、普通の社会人より時間もあったので、WordPressの他にGhostだったりJoomla!だったりも触ったりしていました。 そして、25歳のころバイト先
やまぐろ 9 min ❤️

双頭の悪魔(有栖川有栖)感想

作品紹介 まず、著者が書いた同シリーズ「月光ゲーム」「孤島パズル」を読んでいないと、正直マリアやらアリスやらと不思議な名前ばかりでやや状況が察しづらいかも知れないが、彼らは普通の人間であって別にコードネームで呼び合っている訳でもなく、一応作品上での本名だと言うことを先に紹介しておこう。 ただ、作品自体は、本作後書きで著者が語っているように、過去作を読んでいなくても楽しめるように書かれているので、これから読んでも問題なし。 どうやら著者としては「シリーズものだけど、どれから読んでも楽しめる」という点を大事にしているらしく(後書きからもそのことが窺える)、実際のところ私自身シリーズ二作目である「孤島パズル」を読んでから一作目の「月光ゲーム」を読んでいるが、特に支障はなく読めているので、著者のもくろみは思い通りに果たされていると思う。 さて、作品についてだが、この作品は徹底的にフーダニット(犯人は誰だい?)作品である。 そして面白いのは、完全に行き来ができなくなっていて且つ、互いに電話などの連絡初段が絶たれているところ。この状態で引用にある通り、アリス側のキャラクタとマリ
やまぐろ 2 min ❤️

RSSリーダーって使ってる?初めて聞く人向けに少し解説【隆盛と衰退】

自分が大学生の頃はRSSでニュースサイトや好きなブログ、Amazonのセール情報とか色々なものをRSSで集めていた。 けれど、時流なのかGoogleリーダーが2013年の7月に廃止になったり、ライブドアリーダーもその後廃止になったり、世間的にRSSの利用は下火になっているし、なんなら今となってはゴリゴリに働いてる20代の方たちにも認知されていないのではないでしょうか。悲しい。 今回はそんなRSSの現状と、利点などを解説することで、RSSを知ってもらおうというのが目的となります。 RSSってなんぞや? まずはRSSについて簡単に解説します。 RSSは、ニュースやブログなど各種のウェブサイトの更新情報を配信するための文書フォーマットの総称となります。 各ホームページ側でフォーマットに則った形式の文書を配信し、読者側はRSSリーダーというアプリケーションで集信し、更新情報を閲覧する。というのがRSS利用の流れです。 自分がインターネットに触れた2,000年代後半くらいは、今のようにスマートフォンが流行っていなかった
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メドゥサ、鏡をごらん(井上夢人)感想

作品紹介 SF風味が強い著者だが、これは正しくホラー。作中の主人公の感じる違和感、不安が良く描かれており、精神的に疲弊し判断力が鈍ってゆく主人公同様に読者の混乱も誘う構成力は相変わらずだと感じた。 表題を見てみよう。メドゥサ、と言えばギリシア神話に登場する怪物であり、「見たものを石に変える」ことで有名だ。そして、鏡はメドゥサが絶命した原因となったもので、どちらもギリシア神話からとったパーツになる。 表題の意するところは、元々は美しい容姿でありながら、アテナの怒りを買い醜い姿へ変えられてしまったメドゥサに対し「自分の姿を見ろ」。酷な仕打ちである。そしてそのタイトル通り、作品の内容も暗く重くなっている。 感想(少しネタバレあり) 自身をコンクリート固め=石化して亡くなった男と残された「メドゥサを見た」という遺言。とんでもなくホラーで理解しがたいシチュエーションな作品である事がうかがえる。 現実としてメドゥサが実在するはずはないし、ましてやそれを見たからといって自ら石になるなんて、正常な精神状態では考えられない。とにかくやばそうである。 自分はこの『メドゥサ、鏡
やまぐろ 2 min ❤️

楽天ブックスAPIを使って、書籍情報を表示する方法【WordPress用のサンプルコード付き】

当サイトでは、一応読んだ本の感想をメインコンテンツっぽい感じで紹介しており、その中で書籍情報を表示するようにしています。 今回はこの書籍情報をどうやって表示してるのってのを紹介しようと思います。 利用するもの 楽天ブックスAPI タイトルの通り、このサイトでは楽天ブックスAPIを利用しています。ドキュメントは以下↓ https://webservice.rakuten.co.jp/documentation/books-book-search 英語ページなので若干読みづらさがあるかもですが、リクエストとレスポンスが分かれば充分かと思います。 プログラムを実行する環境 今回はWordPressサイトに置く前提で進めます。なので、サンプルコードはPHPがベースになります。ただ、それにこだわる必要もないので、ローカルでもサクッと動くJavaScriptのコードも紹介します。 WordPressの記事ページに書籍情報を表示する手順 今回は当サイトと同様に、記事ページに書籍情報を表示
やまぐろ 5 min ❤️