時計館の殺人(綾辻行人)感想
作品紹介
綾辻行人の館シリーズの5作目となる本作。
作品の舞台である「時計館」は、その名の通り数多くの高級時計と不思議な時計塔が置かれる奇妙な館だ。ある雑誌のオカルト企画という体で、出版社の人間と学生サークルの数名がこの時計館で過ごすこととなり、事件の幕が開ける。
感想(少しネタバレあり)
正直な所、館シリーズは総じて面白いのだが、シリーズを通して処女作『十角館の殺人』を超える作品はこれまでは無かったと個人的には思っていた。
が、今作は遂に処女作を超えたと思わせる作品であった。館シリーズはこれから「黒猫館~」「暗黒館~」と続くわけだか、5作目までの作品では『時計館の殺人』が一番面白いしと感じたし、良く練られている作品であると思う。
どの作品を評価するかは人によるだろうが、少なくともスケールの大きさではナンバーワンであろう。
600ページ超という著者のこれまでの作品の中でも過去最大のボリュームで語られる事件の顛末は圧巻のクオリティだ。
一度結末を迎えたかに見える事件を覆すのは綾辻氏の常套手段だが、今回のどんでん返しはこれまで以上に爽快であり、その爽快さを