SESで働いて10年経ったので、これまでを振り返る

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文系からIT企業に入社して早10年経ったので、ここいらで一旦これまでを振り返っていこうと思います。

正直なところなんも面白いもんじゃありませんが、これからSES企業に入る方だったり、同じくSESとして働いている方にとっては、参考になる部分、共感できる部分があるかも知れません。

目次

IT企業に入ろうとした経緯

学生〜フリーター時代にやってたこと

文系の大学に通っていた学生の頃から、このブログと同じWordPressを触っていたのが大きかった気がしてます。当時からphpやJavaScriptはある程度読め、カスタマイズもできる状態ではありました。ただ、当時はブログ書いてるのが楽しかったというのがメインで運用していたので、進路としては考えていなく、就活では別業界を受けていました。が、全然上手くいかず。。。

その後、進路未定で大学を卒業し、2年ほどフリーターをやることに。この頃、普通の社会人より時間もあったので、WordPressの他にGhostだったりJoomla!だったりも触ったりしていました。

そして、25歳のころバイト先の後輩に煽られて、しぶしぶハローワークに行ったタイミングで、ITにしようかなと思った次第です。情けなくて草。

結果、正社員雇用されたし、10年続いてるしで後輩には感謝しなければなりません。ちなみに未だに年数会は飲みに行くので、関係は良好です。ただ、自分が進路決まった瞬間に先輩にマウント取ってくるのは良くないと思います!

ITを選んだ理由

興味があった、というのはそうなんですが、一番の理由は採用ハードルが低そうだったからです。その中でも、SESを中心にしてそうな求人を狙っていました。

というのも、現在もそのイメージかと思いますが、SESは未経験者の採用ハードルがとても低いです。

自分はハローワークで今の会社に繋いでもらってから、数日後には内定が出ていました。もちろん、完全に未経系の人よりは多少前提知識はあるのは考慮された部分はあると思いますが、学生時代の就職活動より圧倒的にイージーで衝撃を受けました。

その分闇が深いとか言われてるわけですけどね。

入社後〜1年目くらいのできごと

入社直後のできごと

入社後、一番最初に衝撃を受けたのは、本社にエンジニアの先輩は誰一人いなかったことです。同時に、当たり前のように先輩がいて、OJTしてくれるみたいな環境はこの会社にはないと、この時点で確信しました。

自分のPCも用意されておらず、まずはPCの設定から始めることに。てか、社長は自分の入社日覚えてなかった。。。おおい!内定の連絡アンタがしてきたんだが!?ボケちゃったのかな??

人によってはこの辺で違和感を覚えるかも知れませんが、自分は「パソコンのセッティングだけで給料もらえてラッキー」とか思ってました。ただ、入社日覚えてなかったのは絶対に許しません。

それから1週間ほどはテキストをベースに自習していましたが、この辺から現場に入るための面接が組まれるようになりました。はええよ。研修とかどうなっているんや。とか思いつつもすぐに現場が決まり、結局入社して2週間ほどで現場に入りました。

ちなみに、この最初の2週間が自分が本社で勤務した期間の全てです。自社待機はこれまで1日もないです。社長、自分休んでいっすか!?

初めての現場

定番ではありますが、テスターとして現場に入りました。だいぶ荒れている現場でしたが、年齢層が若めだったこともあり、ここで親しくなった友人もいます。

やっていたことはチェックリスト通りに画面をポチポチして、エビデンスを取得するやつだったので、あんまりエンジニアっぽいことはしてないですが、PCを使って仕事するのは初めてだったので、比較的ストレスフリーで楽しめた部分はありました。

当時は気が付かなかったですが、今思えば荒れる現場の特徴の一つ、有識者がいないという状況でしたね。テスター側が仕様を把握していないのは論外です。残業休出も多く、これがITのリアルなんかなあと思いました。

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突然の関西出張

テスターの現場に適応し始めた頃、社長から「関西行かね?」と声をかけられます。割と二つ返事でOKした2週間後、自分は関西にいました。ちゃんと家付きです。お前絶対先に話進めてたやろって思ったものの、「関西行けてラッキー」の方が強かったですね。都心の電車込みすぎ。

そして恐ろしいことに、このとき弊社の先輩はいない状態です。ええんか、なんかあってもええんか?と思ったものの、どうせ先輩もほとんど会ったことないし、年上の人は会社違えど先輩やろってノリでしたね。そういえば、一番最初の現場もちゃんと自社の先輩はいなかった。慣れたもんよ。

結果として関西には10ヶ月くらい?いることになりましたが、ここで現地の個人居酒屋に入り浸り、現地の年齢層が近しい人たちと仲良くなり、夏場に河原でバーベキューしたりしました。連日の飲みに体が耐えられず、朝のミーティングで一個上の会社の方に「ちょっと吐いてきていいですか?」って言ってちゃんと怒られたのはいい思い出です。反省してまーす。

そしてなぜか、自分に就職マウントを取った後輩も、同じ県の同じ市に配属されてたので、毎日のように飲みに行ってましたね。そう言えばアイツ金払ってなくね?なんか出張手当出てるのに貯金が目減りしてってたのはコレのせいかよ。

仕事面ではテスターがメインでしたが、人数が少ないプロジェクトだったので、進捗会議に出たり、たまにコード書かせてもらったりしました。この頃は今と違ってJavaが全然できず苦戦してた記憶があります。なんかやべえって思い、自己学習を真面目にし始めたのはこの頃ですね。平日は飲み優先なので勉強できなかったですが。

たまにトラブってたし、稼働も多めでしたが、最終的にリリースまで立ち合えたし、その後の運用もちょっとやったりできていい現場でした。何より普通に楽しかったですね。いい人ばっかりで、人間関係も良かったです。

それと、様子見とかいう名目で関西に遊びに来た社長にマジギレしたのもいい思い出です。なんでキレたのかはあまり覚えてないですが。お酒って怖い。

2、3年目くらいのできごと

関東に帰ってきて、特に休暇もなく現場に配属されました。まあ面接のために関東に帰って来たりしていたのでわかってはいましたが。。。

関東に帰ってきた際の一番の衝撃は、実家が引っ越しで移動していたことです。母よ、先に言え。

この頃は結構短いスパンで現場を移動しており、2年間で6つくらいの現場を経験しました。テスター、プログラマー、テスト支援など現場によって様々でしたが、正直この頃はあまりいい思い出はありません。

なんか全体的に荒れてるところが多かったですね。それに併せて自分も荒れていました。病むとかはないですが、人によっては普通に病む状態だったと思います。今となっては300h/月オーバーの稼働もいい思い出です。

また、あまりにも荒れすぎていたため、嫌なことを嫌と言えるスキルもこのあたりで身に着けました。今はこれを後輩に継承中です。お前ら、積極的に文句を言っていけ。その代わり、ネガティブな文句は言うなよ。

4年目〜現在のできごと

その後、今の現場に行き着きもう少しで7年になります。今の現場では基本設計〜リリースまでを数ヶ月のサイクルで行っているので、だいたいの工程に触れることができました。

年齢的にもキャリア的にも上流工程に携わった経験は必要ですし、そこをしっかりできたのは大きかったのではと思います。まあまだ終わってないですが。

そして、これまでは特に後輩とかつけずに一人で出ることが多かったですが、自分の会社の後輩がが常に付いている(入れ替わりはあれど)状態になりました。

教え方、伝え方みたいのをちゃんと意識し始めたのも、今の現場に来てからなので、後輩にも感謝しなければならないですね。あざーす。

因みに、まだ平社員です。というか、役職周りがメンテされてないので、完全にヒラです。主任やら技師やらみたいなのも一切ありません。一応経験を考慮されて給料は上がってるものの、名刺は空白です。まあ名刺なんか出すことねえしいいか。

SESと大手SIerの個人的比較

SESの所感

まずは、実際にSESで10年働いてみての所感をお伝えします。正直なところ、SES企業は会社によって体質が大きく異なるので、あくまで一例になってしまう部分もあります。なので、あくまで参考程度に見てもらえればと思います。

SESの良いところ
SESの悪いところ
  • 未経験者への間口が広い
  • ある程度案件を選べる
  • 給料はそれなりに貰える
  • 大手特有の面倒なルール、儀式がない
  • 引き抜き(お誘い)がある
  • レイヤが低くなるので、責任は小さめ
  • 案件が合わなかったら早い段階で抜けることもできる
  • 教育がない、薄い
  • 自社との関係が希薄になる
  • 自社の先輩と働いたことがない人もいる(自分がそう)
  • 現場より自社に腹が立つ場面が多い
  • 人がめっちゃ辞めていく
  • 経験できる工程が限られがち
  • 基本的には上位企業のいいなり
  • 簡単に切られる。実力がないとシビア
  • 帰属意識は限りなくゼロ

いっぱい書いてみましたが、良いところも悪いところもどっこいどっこいな感じかと。SES企業→大手SIerとかに行くのがステップアップな気もしますが、はたから見てると面倒なこと多そうだなとも思いますし。ただ、SES企業には大手SIerにあるような研修制度はないですし、目標設定や評価もない場合があります。SES企業で働くのであれば、基本的には自分自身でキャリア設定をしなければいけません。大手であれば、先輩や上司をキャリア目標にすることができるので、未来が想像しやすいものメリットだと思います。

大手SIer→SES企業であれば、伸び伸び仕事できて楽しいかも知れないです。技術者として生きたいのであれば、管理作業が多くなる大手SIerより自由度は高いですね。大手SIerに採用される人はどう考えてもベースが優秀な人が多いと思いますし、どこでもやってるんじゃねって思ってます。

大手SIerの所感

ついでなので、はたから見た大手SIerの所感もまとめてみましょう。

大手SIerの良いところ
大手SIerの悪いところ
  • 給料が高い
  • チームがしっかりしている
  • 新人はちゃんとOJTがある
  • 先輩、上司が絶対にいるので、相談しやすい
  • 各分野で優れた人がいる
  • さすがに中小SESより安定している
  • 先輩、上司のキャリアから未来を想像できる
  • 業務以外の作業が多い
  • 社内ルールが多い
  • 責任が大きく、顧客調整が大変
  • 顧客と現場に挟まれがち
  • 管理作業がメインになりがち
  • 事故った際に必ず徹夜になるのはこのレイヤ
  • エクセルばっか触ってる。。。

当たり前ですが、ちゃんと会社っぽいのがすごいですね!給料も全然高いです。金額は言わないですが、同世代の大手SIerは、中小SESの自分の1.5倍は稼いでます。ちょっとくれ。

将来のことを考えるのであれば、大手の方が読みやすい部分があるし、安定感があるし、給料も高いです。完璧じゃねえか。ただ、業務外の作業が多く、そっちで残業している人も多いイメージです。たまに「何させられてるんやろなあ。。」と思うことがありそうですね。

でも大手はすごい、さいきょう!ただ、自分には絶対に合わない。ルールを守るが苦手な人、どうでも良いことをしたくない人は大手SIerは止めておいた方がいいと思います。いや、多少我慢できれば別にいいのか。有り余るメリットだらけだわ。

SESとして働く自分の今後

最後に、SES企業で働く自分の今後についてです。

なんだかんだで10年経ちましたが、今はそんなに不満がないのが事実です。おそらくSESに入社して一番大変で不満に思いやすいのが、経験が少ない3年目くらいなので、その峠を越えたら割と自由にできる部分が多いです。もちろんミスマッチの危険性もありますが、これについては自分の心臓が強ければどうとでもできます。

今後どうしたいとかも現状あまりないですが、できれば周りの人が働いていて楽しそうな状況を作れれば嬉しいですね。

プログラマー35歳定年説みたいのもありますが、自分はまだゴリゴリにコーディングしてます。なんなら、別会社の50歳くらいの課長もコーディングしてます。

進捗管理したりコーディングしたりレビューしたり、なんか便利屋みたいな扱い方をされてますが(自分をスケジュールに作業者として組み込んでるのも自分ですが)そこそこ楽しく仕事ができています。

10年後にもしこの振り返りをやるんであれば、その時も楽しいと思える10年間にしたいですね。

一気に書いたので文章がまとまっていないかも知れませんが、今回はこのくらいにしておきます。ワイ、10年間お疲れ。

やまぐろ
システムエンジニア
SESで業務アプリケーション開発、エンドユーザ向け機能などの開発に携わっている文系(経営学)卒エンジニア。
当サイトでは読書記録を残したり、ガジェットのレビューをしたりしています。
たまにエンジニアっぽい記事を書いたりすることも。
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