密閉教室(法月綸太郎)感想

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トリック:
ストーリー:

書籍情報

           
タイトル新装版 密閉教室
著者法月 綸太郎
出版社講談社
発売日2008年04月15日頃
商品説明教室にあるはずの48の机と椅子がすべて消え、代わりにコピーされた遺書と級友の冷たい骸だけが残されていた。しかも密室で。自殺か他殺か。高3で、推理マニアの工藤順也はこの謎に果敢に挑むのだが…。本格ミステリの甘美な果実にして、瑞々しい青春小説。法月綸太郎のデビュー作にして、不朽の名作。
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作品紹介

タイトルに教室ついているとおり、ある学校で起きた生徒の怪死をその同級生である工藤順也を通して追っていくストーリーてい。作中のキャラクタ達からも、法月綸太郎の処女作という所からも年齢相応の勢いを感じられる作品で、推理小説としては比較的読みやすい作品であると思う。

すごい話が飛ぶけど、高校までの教室は教室感あったけど、大学は全然そんなことないよね。不思議だね。そもそも自分の教室とかないし、そりゃあそうなのかもだけど。

感想(少しネタバレあり)

個人的に良かった点を挙げるなら、この作品のメインとも言える「教室から消えた机と椅子の謎」のロジックだろう。わざわざ1クラス分の机と椅子を他の場所に移動した理由は最後まで読めば納得できるし、同時に良くこんなに大がかりな事を考えついたなあと感嘆。

しかし、事件の犯人が二転三転したせいか、見事な真相隠しが読者の意識から離れてしまう感があるのがやや残念。また、人死にの犯人自体とトリックの創造者が別になっている点も気になる。

欲を言えば、一つの事件が起きてから解決に向かうまで一人の人物の意志によって完遂させて欲しかった。どうにも、偶然に偶然が重なり「仕方なく」トリックを作り上げたように見えてしまう。逆に言えば、仕掛け人がイレギュラーに上手く対処したと考えることもできるのだが。

とは言ったものの、全体を通じては面白かったし、良い作品だったので、法月綸太郎を読んだことない人は是非。

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