アクロイド殺し(アガサ・クリスティ)感想

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アガサ・クリスティの人気作、「アクロイド殺し」を読了。

ガチの名作だし、歴史を作ってきた作品だ。

書籍情報

           
タイトルアクロイド殺し
著者アガサ・クリスティ/羽田詩津子
出版社早川書房
発売日2003年12月
商品説明深夜の電話に駆けつけたシェパード医師が見たのは、村の名士アクロイド氏の変わり果てた姿。容疑者である氏の甥が行方をくらませ、事件は早くも迷宮入りの様相を呈し始めた。だが、村に越してきた変人が名探偵ポアロと判明し、局面は新たな展開を…驚愕の真相でミステリ界に大きな波紋を投じた名作が新訳で登場。
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目次

作品紹介

作品のメインの視点はシェパードという医者を生業とする一人の男。この人はなんというか、一応物語のメインであるにもかかわらず他の人物と比べて個性が薄いような気が。

典型的な生真面目さんというか、とにかく言葉を選ぶのにも慎重で感情の抑揚もあまりないように見える。

「仮にもメーンなんだから、最後にはデカイ仕事してくれるだろう」そう思い読み進めていましたが。。彼はやっぱりデカイことをしてくれましたね。まあ彼の功績は読んでみてってことで。

なんか人物紹介になってしまった。

感想(少しネタバレあり)

なんだかんだで、かなりの衝撃を受けた作品。

「そして誰もいなくなった」を読んだときも感じたが、、この人はキャラの個性を作るのが上手。

よくよく考えれば、個性が強い人間が揃う今作に置いて、シェパード医師の「普通に堅実な感じ」は個性として充分成り立つように思う。

期待を裏切らない活躍っぷり。シェパード医師は「主人公」としての役割を十二分に果たしてくれた。

そして、シェパード医師と双璧を成す、アガサ作品においての重要人物であるポワロ氏。このポワロというキャラクタは本当に憎かった。

誰にでも心を開くような陽気さを持ちながら、誰にでも疑いの眼差しを向ける。そして、本心を語っているようで本心は隠し、その「灰色の脳細胞」は常に事件の解決に向けて思考を凝らしている。

その上、美味しいところでは自らドロン。あまりに格好良すぎじゃないですかね?

シナリオの話に入る。キャラが立っているからか、この作品の結末は驚くところばかりだった。

詳しいことには言及しないが、読者が驚く点は二つの点に絞られると思う。

その二つとも破壊力は抜群であると言っておく。

少なくともミステリを愛す方なら、この内の一点は間違いなくハマると思う。

この「アクロイド殺し」は、タイトル以上にインパクトのある作品だ。

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