システムエンジニアのドキュメント作成といえば、なぜかExcelですよね。
設計書も仕様書も、気がつけばExcelで書かれている。。そんな経験、誰しもあるはずです。
Excelは「なんでも書けるキャンバス」みたいなもの。表計算ソフト?何のことですかねぇ。
そんなExcelで避けて通れないのが フォント選び。
文字が見にくいだけで、レビューの効率も落ちるし、相手に伝わらない。地味だけど大事なポイントです。
今回は、設計書に適した見やすいフォントやフォントサイズなどを紹介していこうと思います!
オススメのフォント4選
見やすさ最強 ― メイリオ
多くのベテランエンジニアが育てられた(?)であろう、主にWindows7時代のデフォルトフォントとして知られています。
このメイリオは、くっきりしていて読みやすく、程よい柔らかさもある万能選手です。
「長時間レビューでも目が疲れにくい」という点では一番の安心感。
ただし、カチッとしたプロジェクトではあまり好まれない傾向にあります。こればかりは文化だし、仕方ないのかなぁ。もしかすると明朝に慣れている人から見たら、ポップ体と同じような印象を受けるのかも。知らんけど。
安心と実績 ― MSゴシック
昔から設計書でおなじみのフォント且つ、今でもエンジニアのディファクトスタンダードと言っていいほど採用されているやつです。
見た目はちょっとレトロで、正直ダサさもあるけれど、その分「これぞエンジニアの設計書」という安定感があります。
長年の実績があるだけに、幅広い世代に受け入れられるのもポイント。
迷ったらとりあえずコレ、という選択肢でしょう。
カチッと感 ― MS明朝
Wordで作られたドキュメントに多いイメージのあるフォント。
読みやすさはそこまで高くないものの、「きちんとした感じ」「堅さ」を出したいときにはぴったりです。
特に報告書や公式文書など、フォーマルな場面では役立ちます。
ただし普段の設計書にはやや不向きかなという印象。
このフォントを使うときって、だいたい事件があった時ですからね(笑)気分は下がります。
WEBからの刺客― Noto系
もともとはWEBでよく使われているとても見やすいフォントです。Windows11から組み込まれているので、今はだいたい使えるはず。
なお、Noto Sans JP / Noto Serif JP がそれぞれ組み込まれているので、Sansはメイリオなどのゴシック系、Serifは明朝系の置き換えとして利用できます。
個人的には大好きではありますが、やっぱりWEB向けなのかなぁという印象があったり。ちょっとスタイリッシュ過ぎる気がします(笑)
それぞれの利用シチュエーション
これまで紹介してきたフォントを、どういうシチュエーションで利用したらいいかをまとめました!
- メイリオ → 仕様調整用の補足資料など、設計書でないもの
- MSゴシック → 設計書はこれ!多く採用されているので違和感も少ない
- MS明朝 → 顧客向けの障害報告書など
- Noto → 社内Wikiや手順書など。Sansの方が利用シーンは多い
あれ、游ゴシックは。。?
Windows10から標準フォントととして採用されている游ゴシックですが、正直なところ可読性に難があるので、現場では採用し辛いです。
更に、游ゴシックのまま打ち合わせ用のたたき台を作ったりすると「あれ、なんか手抜きじゃね?」という印象になっちゃう始末。
悲しいですが、これが游ゴシックの立ち位置です。フォントウェイトいじれば結構きれいに見えるんですが、面倒だよなあ。モダンな印象はあるだけに、ちょっと残念。
フォントサイズの目安
用途ごとにおすすめのフォントサイズをまとめるとこんな感じです。各サイズを意識するだけでセクションが見やすくなります!
| 用途 | 本文サイズの目安 | 見出しサイズの目安 | コメント |
|---|---|---|---|
| 設計書・仕様書(通常業務) | 10.5 ~ 11 pt | 14 ~ 16 pt | Office標準。情報量と読みやすさのバランス◎ |
| 印刷・レビュー用 | 12 pt | 16 ~ 18 pt | 紙や大人数レビューで見やすいサイズ |
| オンライン会議(画面共有) | 14 ~ 16 pt | 20 pt以上 | TeamsやZoomで潰れにくく、視認性◎ |
| プレゼン・プロジェクター投影 | 16 ~ 20 pt | 24 pt以上 | 遠目からも読めるサイズ感。 |
最後に
読みづらい設計書は保守性が下がるし、読み手の理解を邪魔する原因にもなります。
フォント選びやフォントサイズがここに影響する割合は小さいとは思いますが、神は細部に宿るといわれるように、細かい部分に気を使うことはとても大事です。
是非、こだわってみてください。
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